コロナ禍で思うように人と会うことができない状況が続いています。同窓生のその後と同様、教職員の方のその後も気になるところです。そこで、母校から比較的近くにお住いの宮島 要先生を訪ね、お話しを伺いました。
宮島先生といえばスマートで背が高く、白衣姿でユーモア溢れる授業をされ、担任で受け持つ生徒でなくても、どの生徒にも親身で等しく接してこられ、たくさんの生徒から慕われる先生という印象です。天商には1966年から1985年までおられ、主に理科を教わった同窓生が多いと思います。
さて、先生のご自宅は環状線の鶴橋駅から徒歩圏内のところで、ご自宅の窓から外を見るとOBF校の校舎が見えます。天商の校舎は見えなかったそうですが、高層化したOBFの校舎は周りのビルの間から近代的な感じでその姿を見せてくれます。
先生は、男性が一人で住んでいるとは思えないほど、とても綺麗な部屋にお住まいです。仏前にはお供え物が丁寧にあり、奥様へのお気持ちが感じられ、当時の生活感も残しつつ、ぬくもりのある雰囲気です。
私たちの学生時代の印象の一つである(板書の際のチョークの粉で汚れてしまっている)白衣姿は仮の姿だったようです(清潔感があって綺麗にされているのが本当の姿です)。お話を伺ってみると、先生を訪ねてやってくる教え子はとても多いそうで、部屋の片付け
が行き届いていることに納得です。
今は、コロナ禍ということもあるで しょうけれども、私たちが訪ねてくると聞いて、直前に入浴されたという先生の姿勢にも感激しました。
さらに、お話を伺うとスポーツもされているということで、体型を維持されているばかりか、以前よりも引き締まっていて姿勢も美しく、お元気にお過ごしのようです。また、コロナ禍での制約はあるものの、ご近所にお住まいの方のイベントのお手伝いや参加を通じて、楽しく過ごされているご様子です。
偉い人なのに偉そうなことをいわない先生、みんなに向けてメッセージがありますかと尋ねても「寄って酔ってこ!」とだけ仰います。これには、「みんな元気出してや!」という気持ちが込められた、先生のお人柄がにじみ出たひとことのように感じました。
今回、お話を伺いに訪問した筈ですが、お酒を酌み交わすとなったところで、先生からお酒に合わせた手作りの肴を頂戴してしまいました。その場で決めてサッと出される先生のあまりの手際の良さにフードデリバリーの出番はありませんでした。
この度は、準備不十分な私たちがおもてなしを受けてしまいました。今度は、同窓生の近況を持ち寄るなどして、先生にさらに元気になっていただけるメッセージを届けようと決意した次第でした。
塩尻隆夫(高41回)